Quantcast
Channel: スポーツナビ+ タグ:亀谷拓郎
Viewing all articles
Browse latest Browse all 3

東京新大学野球2014年春季~1部リーグ総括

$
0
0
先日に全日程を終了した東京新大学野球一部リーグの2014春季シーズン。今季もまた簡単な総括みたいなものをやってみたいと思います。関連記事 [東京新大学野球2013年秋季~1部リーグ総括] [東京新大学野球2013年春季~1部リーグ総括] [東京新大学野球2012年秋季~1部リーグ総括]2014春季1部リーグ表彰選手最高殊勲選手寺嶋寛大(創価大)最優秀投手  氏家優悟(東京国際大)首位打者    鈴木邑基(東京国際大)最多本塁打  該当者なし最多打点    寺嶋寛大(創価大)最多盗塁    石山励雄(創価大)最多勝利    氏家優悟(東京国際大)最優秀防御率田中正義(創価大)1部リーグベストナイン投手   田中正義 (創価大)捕手   寺嶋寛大 (創価大)一塁手  野倉大南 (創価大)二塁手  渡辺優也 (流通経済大)三塁手  鈴木邑基 (東京国際大)遊撃手  花本太紀 (創価大)外野手  澁澤麻衣弥(高千穂大)外野手  高橋 俊 (流通経済大)外野手  小池祥馬 (杏林大)指名打者高橋直樹 (創価大)創価大 順位 優勝 10勝3敗 勝点5↑攻守ともに活躍でリーグMVPの栄誉寺嶋寛大堂々の6連覇及び記念すべき40回目のリーグ優勝を飾った創価大です。今季の創価大は昨年の春辺りまではまだプレーに粗さが目立っていたキャッチャー寺嶋寛大(4年)が主将となった今季、打撃でも守備でも圧倒的な存在感、リーグ屈指の選手の貫禄を見せるようになり彼を中心とした打線はリーグ最強の破壊力。そして今季より台頭した150km右腕田中正義(2年)らがいる投手陣は層が厚く、春秋連覇&秋は負けなし10連勝の完全優勝を飾った昨年のチームよりも今年の方が戦力は上だと思いますね。それだけの戦力を有する割に今季は最後まで東京国際大の後塵を拝し続け最後の最後でようやく逆転した苦しい優勝であったことを不甲斐ないと考える厳しい方ももしかしておられるかもしれませんが、私は逆にチームのためにはこの苦しんだ末の優勝は良かったのではないかと考えています。高い戦力を持ち予選を圧倒的な強さで勝ち抜いたチームって意外と本戦ではあっさり負けるものなんですよ、勝負事って。ここでいう予選というのはリーグ戦、本戦とは来月から開催され創価大が出場権を得ている全日本大学野球選手権大会のことで、創価大はリーグ戦優勝の常連=全国大会出場の常連でありますが、リーグ戦で無敵→全国では地味な成績なシーズンを繰り返しマンネリ気味な面も正直否めません。なので戦力が充実している今季は敢えて苦しむぐらいがかえってチームが全国に向けて良い意味でも緊張感を持続できると思うんですよね。内弁慶はもう今季で終わり。今年こそは全国制覇に向けて本気で頑張ってほしいものです。東京国際大 順位 2位 9勝3敗 勝点4↑とにかく今季は頑張って投げた!氏家優悟後一歩のところで優勝を逃してしまった東京国際大。ですが個人的に今季一番収穫があったのはこのチームではないかと思ったりします。なぜかというとシーズン当初、この国際大は昨季より投打ともに戦力が落ちているように見えたんですよね先の創価大とは逆に。昨季より戦力が落ちているように見えたのはまず打線について卒業した選手達の穴が埋まっているかどうかが不透明だったからですが、これについては今季入学後初のレギュラー定着を遂げたサード鈴木邑基(2年)がいきなり首位打者&ベストナインに輝く大活躍を見せたのを筆頭に昨季まで公式戦の実績がなかった選手達が躍動し例年通りの勝負強い打線を形成しました。投手陣に関しては昨季より手薄な感じのままでしたが、こちらは氏家優悟(4年)が奮闘しなんとかチームを支えました。この結果、昨季より戦力が落ちている状況で昨季より戦力が上がっている創価大相手に勝ち星も上げ最後の最後まで優勝争いをしていたわけなのですから、創価大になすすべなく全敗し2位に終わった昨季までと今季の2位は違うように感じましたね。今季奮闘した氏家は好投手ではありますが、基本的に先発2番手ぐらいのポジションが理想のピッチャーであるので彼がエースとして先発に抑えにフル回転の状況はいかにも苦しい。投手陣の層をもっと厚くできるかどうかが来季からの国際大の鍵になるような気がしますね。流通経済大 順位 3位 6勝6敗 勝点2↑威力のある速球の本格派生田目翼下位チームには戦力の差を見せつけ、東京国際大と創価大のリーグ二強からもそれぞれ一つ白星を上げながら結局その二強にはどちらにも負け越しという完全な三番手ポジションに収まってしまった流通経済大です。今季はいけそうな気がしたんだけどなぁ~投手陣は豪腕の生田目翼(2年)と豊田寛将(3年)が昨年のリリーフから先発も出来る投手へと成長を遂げ、昨年度はほとんど唯一先発を務められる投手だった技巧派の阿部勇星(2年)も健在と、昨季より投手陣の層も厚くなりバリエーションも豊富になり久しぶりに優勝争いに最後まで絡む流経大が見られるかと思ったのですが難しいものです。野手陣はきちんと卒業生たちの穴を埋める選手達が台頭しており、今季も機動力をよく生かした伝統の攻撃も健在でバランスのとれた良好な戦力を持つチームには違いないのですが。とりあえず優勝云々は置いといて、来季はリーグ二強である国際大と創価大のせめてどちらかだけからでも勝ち越し点を上げたいところですね、なにせ流経大がその二校に対して勝ち越ししたのが結構前になってしまっていますから…共栄大 順位 4位 5勝6敗 勝点2↑年毎に経験と実績を積んで今季はついに先発ローテ定着栗田拓実苦しい戦いをしたかと思えば他の試合ではあっさり快勝したりと勝ったり負けたりの典型的中堅チームではありましたが、来季への展望も出来たシーズンを送れたのではないかとも思えた共栄大。その来季への展望というのは栗田拓実(3年)の先発ローテ定着です。このチームは以前より絶対エースの谷本充(4年)に頼りすぎる彼1本の投手陣が問題だと個人的に感じていましたが、今季は先発2番手として栗田が確立できて谷本がマウンドに上がらない試合でも勝つことが出来るようになったのは結構大きいと思いますね。しかも右の本格派谷本に対し左の技巧派栗田とタイプが違うのもまたいい。元々打撃陣は、まあ上位チームのそれと比べるとさすがに不安定ですが(苦笑)、まあまあな得点力を持っており、後は投手陣の層が厚くなれば面白い存在になるのではないか?と前から思っていたこともあり、下級生の頃からこのチームのためにひたすら投げまくっていた谷本の最終シーズンともなる来季は彼のためにもいい成績を上げてほしい、と実は密かに肩入れしているチームなのです。高千穂大 順位 5位 3勝8敗 勝点1↑堂々たる体躯から粘りのピッチング後藤高広昨季の入替戦を勝ち抜き今年を1部で迎えるも開幕から4連続コールド負けという最悪すぎるシーズン前半でしたが、シーズン中盤の共栄大戦にて勝利はできなかったものの試合は接戦に持ち込めた辺りからチームが落ち着き、続く創価大戦で今季初白星を上げるとそのときの勝利投手後藤高広(4年)を中心とした投手ローテに切り替え、最後の対戦カード杏林大戦でストレートの勝ち越しを決めて最下位を回避、5位でシーズンを終えた高千穂大です。シーズン序盤は守備などが特に酷く、正直なところ1部チームとは全く勝負にならない感じ。ですがシーズン後半は一転して勝負強い打撃・粘り強い投手・堅実な守備が揃い今季リーグで最強戦力を揃えていた創価大とも好勝負を演じるなど、短い大学野球のシーズン途中でここまで変わったチームは久しぶりに見た気がしますね。今季の初めは調整不足だったのか崩壊状態にあった理由はよくわかりませんが、地力があることはシーズン終盤の戦いで証明されたので来季は今季の前半と後半どちらの高千穂大を見せるのか要注目です。杏林大 順位 6位 2勝9敗 勝点1↑状況に合わせた打撃と守備で活躍した小池祥馬開幕カードを見事に勝ち越し幸先よいスタートが切れたのも束の間、その後の試合で一つも白星を上げることが出来ずに八シーズン振りの最下位に沈んでしまった杏林大。苦しいシーズンとなった要因は投手陣でしょうか、昨年限りで卒業したリーグ屈指のエース亀谷拓郎(現バイタルネット)の抜けた穴を最後まで埋められないまま今季が終わってしまったような気がします。今季の杏林大投手陣は1年生投手の活躍が目立ちましたが、裏を返せば入学したての新入生に頼らざるを得なかった投手陣であったとも言えますしね。打線は初レギュラーで即ベストナインに輝いた小池祥馬(2年)らの台頭など世代交代はうまくいったようなので頼れるエースの確立が急がれるところです。まぁ目の前に迫った入替戦に勝つことが最優先事項ではありますが。将来を期待したい選手最後に東京新大学リーグを代表する選手と個人的になってほしい選手を紹介してこの総括の記事を締めたいと思います。…というくだりを毎回このシーズン総括記事の締めでやっていたのですが、2012年秋季のときに将来を期待したいと上げていた寺嶋が今季最優秀選手に輝くとは感慨深いものがあります。鈴木邑基 (東京国際大) 右投左打 内野手鈴木邑基(2年)は、神奈川県は立花学園高校において4番ショートで活躍した高校野球の盛んな神奈川県下において名の知れ渡った選手でした。東京国際大に入学した昨年1年間はみっちり鍛えられ、2年生になった今季に初レギュラー定着を果たすと、シーズン当初は打順9番を打っていましたがそこで快打を連発。そしてサードでの守備でもシーズン当初は先輩選手と併用のような形だったのが気付いたらサード守備でフル出場するようになり、打順もシーズン終盤にはクリーンナップに昇格。終わってみればリーグ首位打者&ベストナインに輝く大躍進のシーズンとなりました。打撃ではきっちりバットを振り切って右方向へ強烈な打球を飛ばしたバッティングが特に印象に残っていますね、中途半端に当てにいこうとしないのは好感が持てます。守備でも少し三塁方向の深いところへ打球が飛んだかな?と思っても彼が捕球して一塁へ送球するときっちりアウトという、強肩に安定したスローイングを見せる安心して見られる三塁手。経験を積んでゆくゆくは高校時代と同じショートになるという将来も伺わせます。来季からは怪我にも気をつけなければいけないし相手からも研究されているでしょうから成績を伸ばすどころか現状維持さえ思うようにいかないかもしれませんが、そこを何とか打破してリーグ屈指の内野手に成長する姿を期待したいですね。

Viewing all articles
Browse latest Browse all 3

Latest Images

Trending Articles





Latest Images